「映画マイリトルポニー プリンセスの大冒険」感想 (ネタバレあり)
「映画マイリトルポニー プリンセスの大冒険」を観ました。
The Movie自体は今年1月に原語版BD発売時に観てるんだけど、
感想記事を書くタイミングを逃したのと 今回吹替版が出るということで
このタイミングで感想を書こうと。
以下、ついったに書いた感想。
「マイリトルポニー プリンセスの大冒険」を観た。
— のめみんさん ときどき Snow Belle (@nomemint) 2018年12月9日
とりあえず単品作品としての再評価は、
それなりにテンポはいいし、
色合いも見栄えいいし(もうちょっと発色良くしてほしいけど目が痛くなるかな?)、
歌が入るタイミングも本来のターゲット層向けにはいいと思う。(日本語じゃないけど)
ゲストキャラは、序盤から出てきて中盤も意味ありげに再登場した割に 本編に一切絡まないので存在意義がわからないし、
— のめみんさん ときどき Snow Belle (@nomemint) December 9, 2018
最終決戦で飛ばされたところで何の描写もなく勝ち誇った顔で降りてきたところは説明が欲しかったし、
友情関係の描写は他の作品でもよくあるレベルかな、って感じ。
左右カットについては、知らずに見る分にはそれなりに気にならないんじゃないかと思った。
— のめみんさん ときどき Snow Belle (@nomemint) December 9, 2018
それでも見切れが気になる部分が10箇所くらいあったのは事実なのでマイナス1てん。
(カット前を知ってて見る分には大事なシーンが見えてない箇所があるので問題。)
総評:6/10てん
というのが一応上っ面の評価。
ブロニーとしての評価をすると、
端的に言って MLPとしては非常に浅かった。
以下、思いの丈をぜんぶ吐いてみる。
一応言っとく。閲覧注意。
なんと言っても、トワイの言動がまったく受け入れられません。
”友情のプリンセス”が誰よりも他者を信用しないだとか、
既存のTVシリーズではなかったほどの明示的な意思を持っての
犯罪行為をやってしまうとか、
MLPの根本を揺るがすものだと思う。
それが状況的に仕方なかったというなら、脚本が悪いよ。
(しかもご丁寧にS8 1話で The MovieはS7ラスト~S8の間の話だって
説明づけちゃってさ・・・。)
ケンカと仲直りのシーンだってそう。
上のツイートでは”友情の描写は他の作品でもよくあるレベルかな”と
言葉を選んで言ったんだけど、
友情を根幹としてずっと扱ってきた作品が 特別な回として見せるには
あまりにも感情的すぎなレベルの低いケンカだった。
前述のトワイの言動も含めて、プリンセスなりたての頃ならまだわかるけど、
何シーズン経ってると思っているのよ。今まで何を学んできたのよ、
と思うしかなかった。
特別キャラとの関係としても、一つ一つの場所にかける時間が短くて
後々仲間になるほどの友情のやりとりはあったかなぁ、と思わされた。
本編99分のうち6割:60分がエクエストリア以外の場所だったとして、
それが3箇所、1箇所あたり20分しか時間をかけてない。
TVシリーズ本編1話分(22分)より短いんだよ。
毎シーズンの冒頭・ラスト2話にやるシリアス回でも2話分かけてるというのに。
あとは、MLPといえば
TVシリーズ独特のノリ・クセというか”毒っ気”があると思うんだけど、
そのへんが今回は非常に薄かった。
初心者向けマイリトルポニーとでも言うかな。
(それでもTVでは放送開始当時からそういうクセを出しているわけで。)
まぁ、どっちかといえば日常回よりシリアス回に近い方向性だったので、
そっちにあんまり魅力感じてない自分にはちょっと向かなかった。
自分はあの毒っ気が好きでブロニーになったわけだからね。
次に気になるのは、圧倒的な活躍の場の格差。
それぞれを活躍させようとして、結果中途半端すぎ。
こうなるくらいなら、完全にトワイだけメインに話を進めてればよかった。
何がいいたいかと言うと、ぽじゃをちゃんと活躍させろと。
スパイクのほうがまだしっかりとした活躍の場があったよ。
メーン以外でも、OPの次の最初の歌で
あんなキャラもこんなキャラも出てきた割には
シナリオには全然関わることがなくてすごくがっかりした。
ツイート中にも書いたけど、
ソングバードはほんとエンディング歌う以外になんにもしなくて、
中盤の意味ありげな出番はなんだったんだと言いたい。
敵役もなんか弱いんだよねぇ。
信念のある悪役がいなかった。
ストームおじさんは遊んでただけで貫禄なかったし、
テンペストはちょろっと助けられただけで立ち位置を変える変わり身の速さよ。
そんな簡単に切り替わるようなら悪役やってんなよ。
悪堕ちした理由も逆恨みでしかないし。
日本語版特有の話になるけど、
左右カットについてはまじくそですね。
高さ合わせるために左右切るとか いままで聞いたことがない。
ツイートでは一応知らずに見るには気にならないレベルとは言ったけど、
グリマーさんの出番を消した点については まじで許せないですよ。
あとはダーピーちゃんの活躍のシーンとかも見えないんだよね。
日本語版TV放送では毎話一部シーンをカットしてくるのがお約束だったから
今回もカットがあるんじゃないかと本気で危惧してたこともあったんだけど、
まさか映像の範囲をカットしてくるとは思わなかったよ。
というところかなぁ。
どうにか書き方を考えようとはしたけど、
こういう言い方にしかならなかったよ。
それくらい、ブロニーとしては非常に不満の残る出来だった。
周りは絶賛の声しかないんだけどね。
自分は1月に原語版を観るとき非常に苦労した(※)という経緯もあって、
当時は正当な評価ができてなかった可能性もあったのかなぁと考えてたけど、
改めて見て やっぱり評価は変わらなかった。
評価できるところがあるならそれもしっかり書くけど、
おおよそ評価できるところがほとんどないんだよね。
最初の歌のところは すごくわくわくしたよ。
いろんな過去登場キャラが(セリフなしだけど)出てくるところ。
実際、感情が盛り上がったのはあの歌のシーンがピークだった。
この映画が 希望としてはS3直後、せめてS5の後くらいまでにできてたなら
それなりの評価をしてたとは思うけど、
ずーっと友情と成長を描いてきた結果がこれ ってのはないわ。
単体の映画としての評価はツイート中にも書いた6点(10点満点中)だけど、
MLPの映画として評価すると3.5点。原語版で見たときと同じ評価。
最後に、
いろんなピンチシーンがあったけど
普段トワイが使ってる魔法使えばなんとでもなるよね、
って言うのは野暮か。
※おまけ:原語版を見ようとしたときの苦労(どっかに書き残しておきたかった)
BDドライブ付属のプレイヤーをインストールしようとしたら
Win10は未対応と言われる。
インストールも完了できた。
↓
インストール済みプログラムに現れなくて起動できない。
これも直接ディレクトリ漁ると起動ファイルがあって起動できた。
↓
ディスクを再生するとまったく映らない。
↓
仕方ないのでディスクとともに付いていた
ネット経由のダウンロードで観ることにする。
が、おま国で日本はダメだと言われる。
↓
覚悟を決めて怪しいBDプレイヤーを入れてみる。
ここでやっと再生できた。
↓
字幕表示ツールを使って有志の日本語字幕で観るが、
途中で字幕が付かなくなる。
ツールは30分までしか対応してなかった。
↓
仕方ないので英語字幕で見続けることにする。
が、不自然なシーンスキップが何度も発生してまともに観れない。
(突然 空から海中、また突然 空と場面が切り替わったりする。)
↓
結局BD画質で観ることを諦めて、
ドライブのリージョンを変えてDVDで観た結果、最後まで観れた。